どんな職業か
一般家庭や会社を訪問し、個人のライフスタイルや家庭・生活環境に適合する保険商品を紹介・提案する。ここでは、個人を対象とした保険営業について記載する。 病気や不時の災害、事故に遭遇したときなどに経済的な助けとなるのが保険商品であり、主には生命保険と損害保険(自動車保険、火災保険、地震保険等)がある。販売ルートとしては、保険会社の直販、代理店、保険仲介人(保険ブローカー)がある。 生命保険と損害保険の違いは、契約期間、保険金の性格、保険加入の目的とその販売形態などが挙げられる。生命保険の多くが、10年、20年又は一生という長いスパンの契約で、保険金は契約した金額が支払われる。一方、損害保険は、ほとんどの場合1年契約で、事故や災害で発生した損害分だけが損害補償金として支払われる。 また、生命保険はセールスを受けて契約する場合が多いのに対し自動車保険等の場合、自動車購入とセットで自分から加入するケースが多く、自動車のディーラーや整備工場など販売代理店で直接契約する比率が高い。 生命保険は保険業法によって人の生死に関して保険金を支払う保険で終身保険、定額保険、養老保険等がある。一方、損害保険は自動車保険や火災保険、地震保険等がある。 具体的には、新規の顧客開拓にあたっては、チラシやパンフレットを活用し主力・人気保険商品を紹介し、不慮の事故等の発生や損害を被った際に必要となる費用の試算あるいは入院日数など顧客に役立つ情報を提供する。既存の契約内容の不足分を補うため、特約等への加入を勧めたり、ライフスタイルに合わせた貯蓄型保険などの紹介も行う。 保険営業の仕事を流れでみると、新商品情報を共有するためミーティングを行う。訪問先のアポイントを取り、顧客に相応しい保険商品を立案し、持参する資料を作成する。顧客宅等を訪問し、保険商品の提案や最新情報の提供をする。顧客のライフイベント(人生の大きなできごと)を把握した場合は、後日の営業に活用する。帰社後は、日誌などの作成、上司とのミーティングを行い情報の共有を図る。翌日以降の訪問先のアポイント取る。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 パソコン、普通自動車(普通免許(第一種、第二種)で運転可能なもの
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.7 | 157 / 498 | 上位32% |
| 説明力 | 4.0 | 239 / 498 | 上位48% |
| 読解力 | 3.8 | 242 / 498 | 上位49% |
| 文章力 | 3.7 | 230 / 498 | 上位46% |
| 交渉 | 3.6 | 155 / 498 | 上位31% |
| 説得 | 3.6 | 194 / 498 | 上位39% |
| 他者の反応の理解 | 3.6 | 216 / 498 | 上位43% |
| 他者との調整 | 3.4 | 244 / 498 | 上位49% |
| 指導 | 3.2 | 330 / 498 | 上位66% |
| 継続的観察と評価 | 3.0 | 280 / 498 | 上位56% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 顧客サービス・対人サービス | 3.8 | 5 / 508 | 上位1% |
| 販売・マーケティング | 3.3 | 8 / 508 | 上位2% |
| 事務処理 | 2.6 | 97 / 508 | 上位19% |
| 経済学・会計学 | 1.8 | 49 / 508 | 上位10% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.8 | 167 / 508 | 上位33% |
| ビジネスと経営 | 1.8 | 107 / 508 | 上位21% |
| 心理学 | 1.7 | 117 / 508 | 上位23% |
| 社会学 | 1.5 | 127 / 508 | 上位25% |
| 人事労務管理 | 1.5 | 107 / 508 | 上位21% |
| コミュニケーションとメディア | 1.5 | 216 / 508 | 上位43% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 発話表現 | 3.2 | 153 / 426 | 上位36% |
| トラブルの察知 | 3.2 | 286 / 426 | 上位67% |
| 記述表現 | 3.1 | 157 / 426 | 上位37% |
| 発話理解 | 3.1 | 146 / 426 | 上位34% |
| 記述理解 | 3.1 | 156 / 426 | 上位37% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 2.9 | 124 / 426 | 上位29% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 2.9 | 180 / 426 | 上位42% |
| 演繹的推論 | 2.8 | 213 / 426 | 上位50% |
| 帰納的推論 | 2.8 | 195 / 426 | 上位46% |
| 記憶力 | 2.8 | 204 / 426 | 上位48% |
仕事内容
- 一般家庭や会社を訪問し、個人のライフスタイルや家庭・生活環境に適合する保険商品を紹介・提案する。
- 新商品など連絡事項の共有をする。
- 同僚との間でロールプレイング(営業シュミレーション)をする。
- 訪問先のアポイントを取る。
- 訪問先に持参する資料の整理をする。
- 家庭、企業に訪問する。
- 顧客の家庭環境立地環境に適合する商品の設計提案する。
- 訪問先顧客のライフイベント情報を入手活用する。
- 契約手続きを行う。
- 顧客の来店や電話に対応する。
- Web会議ツールなどを利用して顧客とコミュニケーションをとる。
- 帰社日誌などの作成する。
- 時間外活動の一環として電話による翌日以降のアポイントを取る。
- 所長など上司を交えたミーティングする。
- 同僚所長など上司との情報共有(営業ノルマの設定など)を行う。
- 保険業界共通体系の研修をする。
- 担当者が不在になった顧客、企業、地域の引き継ぎ、訪問、開拓をする。
- 顧客に対する最新商品の見直し、アフターサービスを実施する。
- 定期的な顧客先訪問とアフターケアをする。
- 保険事故が発生した場合に必要な対応をする。
- 従業員の採用や教育、人事評価を行う。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、保険を取り扱う営業活動を行うためには「生命保険一般課程試験」(一般社団法人生命保険協会)、「損害保険募集人一般試験」(一般社団法人日本損害保険協会)に合格し、「生命保険募集人」「損保保険募集人」として登録することが義務付けられている。 生命保険の営業の場合、一般課程試験に合格すると、業界団体等でさらに高いレベルの専門的・段階的な教育を受け、ライフ・コンサルタント、シニア・ライフ・コンサルタントやトータル・ライフ・コンサルタントなど上級の称号を得ることができる。 損害保険の営業の場合も一般試験のほかに業界団体が実施する損害保険大学課程専門コース試験、損害保険大学課程コンサルティングコース試験等がある。 関連資格として厚生労働省が定める技能検定の「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)」もある。 顧客のライフスタイルや志向に合った商品を提案・契約することができるようになるには10年以上を要する場合もある。 基本用語や保険契約の約款、事務手続きなど商品知識、税務知識、公的年金・健康保険等の社会保険に関する知識、福利厚生制度の知識などが必要である。 また、顧客との信頼関係を築くためには、社交性、粘り強さのほかコミュニケーション力や顧客のニーズを過不足なく把握できる理解力も重要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.5 |
| 高卒 | 0.3 |
| わからない | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.0 |
関連する資格
- 生命保険業界共通教育制度一般課程試験
- 損保保険募集人
- 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 3級ファイナンシャル・プランニング技能士
- ライフ・コンサルタント
- シニア・ライフ・コンサルタント
- トータル・ライフ・コンサルタント
給料
賃金構造基本統計調査では「保険営業職業従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には2の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 337.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 638.8千円 |
| 平均年齢 | 46.9歳 |
| 平均勤続年数 | 11.1年 |
| 労働者数 | 22,685人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤273.9千円
- ≤283.5千円
- ≤301.6千円
- ≤314千円
- ≤461.5千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「販売従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率2.6%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人161.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比11.6%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比12.9%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
販売従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 販売49.7%
- サービス職業22.3%
- 事務9.9%
- 専門的・技術的職業6%
- 運搬・清掃・包装等5.6%
- 生産工程2.7%
- その他2.4%
この分類に入った人のうち、50.3%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
生命保険会社、損害保険会社等に所属し、地方支社や支店、営業所を拠点に営業活動を行うことが多い。就業者の年齢層は幅広い。 賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。給与などの待遇面の特徴として、月給など固定給のほかに営業活動の実績に応じた歩合給が支払われることもある。 最近はプライバシー保護やセキュリティー強化で個人や職場での営業活動が制限され、直接の営業範囲が狭まり、代わって保険ショップやインターネット、銀行窓販など保険商品の販売チャンネルは広がってきている。少子高齢化社会を迎え、生きるための補償、生活環境のリスクに備える補償制度など生命保険、損害保険に対する関心とニーズは引き続き高い。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 損害保険事務近さ 0.753
- 代理店営業(保険会社)近さ 0.747
- 広報・PR担当近さ 0.662
- 住宅・不動産営業近さ 0.655
- 旅行会社カウンター係近さ 0.648
- 司法書士近さ 0.625
- 銀行等窓口事務近さ 0.625
- 広告営業近さ 0.624
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)