どんな職業か
製薬会社に勤務し、自社の医薬品(医師の処方箋により使用する医療用医薬品)を中心に、医薬品が安全かつ効果的に使われるように、医師、薬剤師、看護師など医療従事者に対し、医薬品の効果、使い方、副作用などの情報を提供するとともに、医療現場からの情報収集等を行う。MR(Medical Representatives)とも呼ばれる。 仕事は大きく分けて3つある。 第1は情報の提供で、病院や個人医院、薬局などを訪問し、医師や薬剤師に面接して、自社の医薬品の特長や品質、有効性、副作用、使用上の注意といった、適正使用のための情報をパンフレットなどを使って説明する。医療機関からの薬に関する問い合わせにも対応する。 第2は情報の収集で、医師や薬剤師から製品の有効性、安全性、品質などの医薬品情報を集める。また、医薬品に対する医療関係者の要望やアイデアを集めて、自社に報告することにより、新薬の開発などにつなげる。 第3は情報の伝達で、収集した医薬品の有効性や安全性情報について分析、評価した結果を医療従事者に対して迅速かつ正確に伝達する。 また、医学・薬学情報を提供するための講演会を開催したり、開業医と勤務医との連携など、医療関係者相互の情報のネットワークを支援することもある。 こうした情報活動を通じて、自社の医薬品の適正な使用と普及を図る。ただし、直接、医薬品の販売は行わない。医師、薬剤師、看護師などとともに医療の一端を担う職業ともいえる。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.2 | 74 / 498 | 上位15% |
| 説明力 | 4.9 | 76 / 498 | 上位15% |
| 読解力 | 4.7 | 96 / 498 | 上位19% |
| 文章力 | 4.3 | 125 / 498 | 上位25% |
| 他者との調整 | 4.2 | 107 / 498 | 上位21% |
| 交渉 | 4.2 | 58 / 498 | 上位12% |
| 説得 | 4.1 | 82 / 498 | 上位16% |
| 他者の反応の理解 | 4.1 | 91 / 498 | 上位18% |
| 論理と推論(批判的思考) | 3.9 | 88 / 498 | 上位18% |
| 指導 | 3.7 | 207 / 498 | 上位42% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 顧客サービス・対人サービス | 3.3 | 33 / 508 | 上位6% |
| 販売・マーケティング | 3.3 | 9 / 508 | 上位2% |
| 医学・歯学 | 3.2 | 36 / 508 | 上位7% |
| ビジネスと経営 | 2.2 | 45 / 508 | 上位9% |
| 事務処理 | 2.2 | 151 / 508 | 上位30% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.0 | 115 / 508 | 上位23% |
| 心理学 | 1.9 | 80 / 508 | 上位16% |
| 生物学 | 1.9 | 48 / 508 | 上位9% |
| コミュニケーションとメディア | 1.9 | 109 / 508 | 上位21% |
| 化学 | 1.8 | 52 / 508 | 上位10% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.8 | 42 / 426 | 上位10% |
| 発話表現 | 3.5 | 66 / 426 | 上位15% |
| 発話理解 | 3.4 | 58 / 426 | 上位14% |
| 記述表現 | 3.3 | 96 / 426 | 上位23% |
| 記述理解 | 3.3 | 87 / 426 | 上位20% |
| 帰納的推論 | 3.3 | 42 / 426 | 上位10% |
| 演繹的推論 | 3.2 | 58 / 426 | 上位14% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.2 | 73 / 426 | 上位17% |
| 独創性 | 3.1 | 73 / 426 | 上位17% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 3.1 | 40 / 426 | 上位9% |
仕事内容
- 医療従事者に対し、医薬品の適正使用情報の提供および収集を行う。
- 医療従事者に対し、自社の医薬品の特長や有効性、副作用、使用上の注意などを文献やパンフレットを使って説明する。
- 自社の医薬品について安全性についての緊急情報があるときは、医療従事者に対して迅速かつ正確に伝達する。
- 医療従事者に対して医薬品の情報を伝えるための講習会を行う。
- 医師、歯科医師に対し、自社の製品の販売促進および適正使用の普及に努める。
- 医師、歯科医師、病院、小売業者に対して、医療の設備、備品の補充、サービスなどの販売を促進する。
- 患者向けに公開講座を開く。
- 医師、薬剤師から自社の医薬品を使用した症例や治療成績、および副作用情報を収集する。
- 市販後の医薬品の安全性等について調査する。
- 病院の治験データのとりまとめをする。
- 最新医療情報の収集と広報活動を行う。
- セルフメディケーションツールに関する情報を収集する。
- 医薬品販売卸業者と情報の交換・連携を行う。
- チーム医療において、他職種連携を補助する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、就業者のほとんどが大卒者で、入職経路は学校の紹介や一般の公募による。 製薬会社等へ入社後に、業界が定めた共通カリキュラムによる「導入教育」を受け、自社製品情報のみならず医学・薬学の知識、疾病の知識、関連法規等を学ぶ。その上で、公益財団法人MR認定センターが実施する認定試験を受けることとなる。なお、「導入教育」を修了すれば、MR認定資格の合否にかかわらず医療情報担当者として就業することはできるが、MR認定資格を有していない医療情報担当者はほとんどいない。 MR認定資格取得後も、毎年継続教育を受ける。 医薬品を取扱い、医療従事者に適切に使用してもらう必要があることから、医学・薬学的知識はもちろん倫理観、科学的・論理的な説明能力、医師等と信頼関係を構築し、関係者とのネットワークを維持・拡大できるミュニケーション能力が求められる。また、常に新しい医薬品情報等を主体的に収集する等自己研鑽を継続できることが必要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.9 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.2 |
| 博士課程卒 | 0.1 |
| 高卒 | 0.0 |
| 専門学校卒 | 0.0 |
| わからない | 0.0 |
関連する資格
- MR認定試験
給料
賃金構造基本統計調査では「医師」として集計されています(2023年・全国)。この区分には2の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 1,090.7千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,276.3千円 |
| 平均年齢 | 46.1歳 |
| 平均勤続年数 | 8.4年 |
| 労働者数 | 12,726人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤974.2千円
- ≤1,053.2千円
- ≤1,109.5千円
- ≤1,185.9千円
- ≤1,453.6千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「販売従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率2.6%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人161.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比11.6%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比12.9%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
販売従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 販売49.7%
- サービス職業22.3%
- 事務9.9%
- 専門的・技術的職業6%
- 運搬・清掃・包装等5.6%
- 生産工程2.7%
- その他2.4%
この分類に入った人のうち、50.3%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
ほとんどの医薬情報担当者は製薬会社に勤務し、医療機関は全国にあるため、一定の地域を担当してその中の医療機関を訪問する、あるいは大学病院を担当するなど、担当制をとることが多い。車を利用した直行直帰スタイルが基本であるため、常に自律的に医薬品情報の収集をし、自分自身でしっかりとした活動計画を組む必要がある。また直接販売をしないため、他の営業職とは異なり、医薬情報担当者の活動が医薬品の売上と直結しない。 完全週休二日制をとっているところが多いが、医療機関で働く医師や薬剤師と面談の予約をとるために、早朝や夜間の勤務が必要になることもある。 定年延長や嘱託などでの再雇用を含め経験豊富な医薬情報担当者を活用している企業もあり、定年後も人脈を生かして活躍することが可能である。また、製薬会社等と契約し営業やマーケティングを受託する企業、派遣会社に属する医薬情報担当者も存在する。 医薬品は医療上不可欠であり、適切な使用のために情報の提供・収集・伝達は重要となっている。したがって、医薬情報担当者の量的、質的充実は社会的な要請でもある。 一般的に専門性の高い職種であり、給与面は充実している。 最近では、医薬品の情報をインターネットから医師が直接、確認し、導入等の検討ができるようになっていること等もあり、今後は医薬情報担当者の仕事が変化していく可能性はある。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 治験コーディネーター近さ 0.714
- 広報コンサルタント近さ 0.711
- 臨床開発モニター近さ 0.701
- マーチャンダイザー、バイヤー近さ 0.700
- 銀行支店長近さ 0.693
- 人事コンサルタント近さ 0.689
- 営業課長近さ 0.679
- 公認会計士近さ 0.667
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)